JR常磐線は、品川〜上野〜北千住〜松戸〜柏〜水戸〜いわき方面へと伸びる、首都圏と北関東・東北南部を結ぶロングラインです。
上野東京ライン経由で品川方面まで直通するほか、地下鉄千代田線との直通運転や特急列車の運行もあり、通勤・通学から観光まで幅広いニーズに応える幹線路線となっています。
🏛 1. 基本情報・歴史
路線名:JR常磐線(上野東京ライン経由で品川方面まで直通)
運行区間:品川駅〜岩沼駅(一部列車は原ノ町方面まで運行)
主な都市区間:
品川〜東京〜上野〜北千住〜松戸〜柏〜我孫子〜取手〜土浦〜水戸〜いわき方面
営業キロ:343.1km(JR東日本区間)
開業:1896年(日本鉄道土浦線として開業)
路線カラー:緑+水色(エメラルドグリーン系のラインカラー)
🚄 2. 路線の構成と特徴
常磐線は、大きく次の3つの運行系統に分かれています。
🔹 快速電車(品川〜取手)
上野東京ライン経由で、品川〜東京〜上野〜北千住〜取手 を結ぶ
日中は一部「通勤快速」の運行もあり、都心〜郊外間をスピーディーに移動可能
🔹 各駅停車(常磐緩行線:綾瀬〜取手)
綾瀬〜取手間を走る各駅停車
東京メトロ千代田線と直通運転を行っており、都心の地下鉄主要駅へ乗り換えなしでアクセスしやすいのが特徴
🔹 中・長距離特急(上野〜水戸・いわき・仙台方面)
特急「ひたち」「ときわ」が、上野〜水戸・いわき・仙台方面へ運行
ビジネス・観光・帰省など、中長距離移動の“主役”となる列車です
📜 3. 歴史の背景
もともとは、東京から水戸・東北地方を結ぶ幹線鉄道として発展
戦前〜戦後にかけては、福島県の「常磐炭田」から石炭を運ぶ重要な貨物ルートとしても機能
現在は、
首都圏郊外〜茨城・福島方面の通勤通学路線
観光地・温泉地へのアクセス路線
として活躍
2015年の上野東京ライン開業により、品川・東京方面への直通性が大幅に向上し、通勤ルートとしての価値もアップしました
🌟 4. 良いところ(メリット)
✅ 1. 首都圏〜北関東をカバーする“広域アクセス”
東京23区〜千葉・茨城・福島までを一本で繋ぐ大動脈路線
通勤・通学だけでなく、帰省や観光にも使いやすい
日常の足でありながら、長距離移動にも対応できる柔軟さが魅力
✅ 2. 特急・快速・各停でニーズに合わせて選べる
特急「ひたち」「ときわ」は全車指定席で快適性が高く、通勤・出張・旅行にも最適
快速・通勤快速は、都心〜郊外間をスムーズに結び、移動時間を短縮
近距離・中距離・長距離で使い分けしやすいダイヤ構成
✅ 3. 地下鉄千代田線との直通(常磐緩行線)
綾瀬〜取手間の各駅停車は、東京メトロ千代田線と直通運転
代々木上原・表参道・明治神宮前(原宿)・大手町など、
都心の主要エリアへ乗り換えなしでアクセス可能
地下鉄と在来線の“いいとこ取り”ができる路線です
✅ 4. 沿線の再開発&郊外住宅地としての人気
柏・松戸・取手などは、
都市機能+自然環境のバランスが良いエリアとしてファミリー層から支持
タワーマンションや新興住宅地の開発も進み、
「都心へ通える郊外」として注目度が高い沿線です
⚠️ 5. 悪いところ(デメリット)
❌ 1. 首都圏屈指の“混雑区間”がある
北千住〜上野〜東京〜品川は、首都圏でもトップクラスの混雑率
特に、朝ラッシュの北千住→上野方面は大変混み合い、
乗り降りに時間がかかることもあります
❌ 2. 自然災害やトラブルの影響を受けやすい
長距離路線であるため、
台風・大雨・地震などの影響を受けやすく、遅延・運休が発生しやすい
一部区間でトラブルが起きると、広範囲に影響が及ぶことも
❌ 3. 沿線の治安に“差”がある
北千住・松戸・金町・亀有など、一部エリアでは
治安面を気にする声 もあり
住む駅・エリア選びは、事前にしっかりチェックしておきたい路線です
🧺 6. 生活利便性(沿線評価)
※★は多いほど評価が高いイメージです。
交通アクセス:★★★★★
都心直通・特急・地下鉄直通と、交通手段が非常に多彩。通勤・出張・旅行すべてに対応しやすい路線です。
買い物・商業:★★★★☆
柏・松戸・北千住などには、大型ショッピングモールや百貨店が揃い、買い物環境も充実。
子育て環境:★★★★☆
取手・我孫子・土浦など郊外エリアは、落ち着いた住宅地が多く、ファミリー層にも人気。
自然・公園:★★★★☆
霞ヶ浦・手賀沼など、自然豊かなエリアが多く、アウトドアや散策も楽しめます。
治安:★★★☆☆
駅・エリアにより差が大きいため、「候補駅ごと」に治安情報を確認しておくのが安心です。
🏠 7. 不動産観点(2025年現在の目安)
スマホでも見やすいように、主な駅ごとに“カード形式”でまとめています。
🔸 北千住駅
ワンルーム・1K:約¥85,000〜¥100,000
ファミリー向け(2LDK〜):約¥150,000〜¥200,000
特徴:
・交通・買い物利便性は抜群
・一方で、エリアによっては治安面に注意が必要
🔸 松戸駅
ワンルーム・1K:約¥65,000〜¥80,000
ファミリー向け(2LDK〜):約¥120,000〜¥160,000
特徴:
・都心アクセス◎で通勤しやすい
・家賃水準は比較的抑えめで、コスパの良い町
🔸 柏駅
ワンルーム・1K:約¥70,000〜¥90,000
ファミリー向け(2LDK〜):約¥130,000〜¥180,000
特徴:
・大型商業施設・百貨店が多数集まり、地域の拠点都市
・子育て世帯から単身者まで幅広い層に人気
🔸 取手駅
ワンルーム・1K:約¥55,000〜¥70,000
ファミリー向け(2LDK〜):約¥100,000〜¥140,000
特徴:
・茨城県側の“玄関口”としての役割
・安くて広い物件が多く、マイホーム志向のファミリーにも魅力的
🔸 土浦駅
ワンルーム・1K:約¥50,000〜¥65,000
ファミリー向け(2LDK〜):約¥90,000〜¥120,000
特徴:
・自然豊かで、のんびり暮らせる郊外エリア
・車利用と相性の良いライフスタイル向き
🔸 水戸・いわきエリア
ワンルーム・1K:約¥40,000〜¥60,000
ファミリー向け(2LDK〜):約¥80,000〜¥110,000
特徴:
・地方都市の中心部ながら、都心と比べると賃料はかなり安め
・マイホーム購入も視野に入れやすい価格帯
🏘 8. 住宅傾向
【東京23区内】
駅近は高層マンション・分譲マンションが中心で、価格は総じて高め。単身者〜DINKsに人気。
【松戸・柏エリア】
分譲マンションやファミリー向け住宅地が充実しており、
「通勤しやすい郊外」として子育て世帯の支持が厚いエリアです。
【取手〜水戸エリア】
戸建・平屋の物件も多く、
“広くて安い”住まい を探したい人にとって狙い目の地域。
庭付き一戸建てや、駐車場付き物件も見つけやすい傾向があります。
🎯 9. 常磐線が向いている人
都心勤務で、できるだけ乗り換えなしで通勤したい人
「広い家に住みたいけれど、家賃は抑えたい」ファミリー層
通勤だけでなく、出張・旅行・帰省でも鉄道利用が多い人
自然と都市機能のバランスを重視したい人
東京〜茨城〜福島方面をまたいで移動する機会が多い人
📌 10. まとめ
JR常磐線 は、
首都圏から北関東〜東北方面へと伸びる
生活・通勤・観光をすべて支えるロングライン
として、非常に重要な役割を担う路線です。
交通利便性の高さ、多様な住環境、幅広い家賃帯など、
ライフスタイルに合わせた選択肢が豊富な沿線 といえます。
一方で、混雑の激しさや一部エリアの治安など、注意したいポイントもありますが、
駅やエリアを上手に選べば、
「コスパ」も「利便性」も両立できる住みやすい路線 です。